レンタカーを乗り逃げすると

先日ニュースで取り上げられていた乗り逃げ。

「乗り逃げ」という言葉の通り、契約期間を過ぎても返却せずに音信不通になることです。

せっかくなんで今回は乗り逃げについて書いてみます。

乗り逃げする人はどの程度いるの？

様々な理由で乗り逃げが発生するので、今回のような悪質な乗り逃げは極めて稀といえます。

数年前はコロナに感染してしまい、レンタル中に発熱して入院してしまい連絡が取れなくなるという理由もありました。

この場合は悪意はないのですが、こちら側からすると音信不通の時点で最悪の事態が発生していることに違いはありません。数日後に連絡が来るまでの間は極端に仕事量とストレスが増えました。

これはレンタカー会社にもよりますが、ウチでは返却予定から１時間以上音信不通で乗り逃げ扱いになります。

判断が早いようにも感じるかと思いますが、１台１００万円以上の高価なものを貸し出しており、保険などの関係上この時間が妥当なタイミングとなっています。

皆さんは延長してしまう場合は速やかな連絡をするようにしてください。契約時間を過ぎてからの事故は保険適応外が基本なので、連絡しないと無保険の車に乗っているという事になってしまいまかねますので気をつけてください。

基本的には永遠に電話を掛け続けます。それか出発時にコピーした住所付近に車が止まっていいないかを見に行きます。むしろそのぐらいです。

先日の乗り逃げニュースのコメントにも「通報しないの？」「対応が呑気では？」という疑問がありました。これについて体験談を元に説明していきます。

検索して出てくるのは「横領罪」と「詐欺罪」の２つです。

横領罪は懲役５年以下

詐欺罪は懲役１０年以下

同じものを盗っていても、初めから騙すつもりかどうかで罪が変わるようです。

レンタカーの場合、借りる時の契約段階で

「住所・氏名・連絡先・身分証偽造」など１つでも嘘をつけば詐欺罪になり得ます。

では上記に偽りがない場合はどうなるのでしょう？

警察に相談したところで「契約上のトラブル」と言われなかなか動いてくれません。

唯一、警察署から電話をしてくれるぐらいです。

この場合はどうなると思いますか？

「スペアキーで回収すればいい」と思う方もいらっしゃると思います。

所有者がこちらであっても勝手に回収すると、こちらが「窃盗罪」になってしまいます。

窃盗罪というのは、他人の所有物だけでなく、自己の所有物も含まれると考えられているためです。

すなわち、レンタカー会社は「警察もダメ・自力で回収もダメ」となり、本当に何もできなくなるのが現状です。

話は逸れますが、「そこのレンタカーが違法駐車されている！早く移動させてくれ！」と怒りの電話が来ることがありますが、その時も窃盗罪の壁で、契約者に電話をし移動を促すしか出来ません。ただ、勝手に車を止められている側は聞く耳を持つはずもなく、ずっと怒られ続けます。

完全に逃げ得じゃないか！と思われたのではないでしょうか？

しかし乗り逃げした人に起こり得る代償を考えてみましょう。

レンタカー会社は弁護士に依頼し請求を開始→応じない場合色々な情報から詐欺罪になり得ると通報。

そして逮捕されると前科、乗り逃げが悪質だと全国でブラックリストになりレンタカーが借りれない。

就職先がレンタカーを使用するところだと、自分だけ借りれない。といった事態が考えられます。

今回ニュースで出ていた２０代の男性。音声で「最初から騙すつもり」と取れる発言をしている事から詐欺罪になるのではないでしょうか。そして借りれなくなり、今後の人生にも影響が出るのではないかと思います。